冒頭で勘助と平蔵が各の人生観について語っていましたね。
平蔵「10年前に大事に思っていた物が、今うんと幸せに
なっちょる。10年前にできんかったことが、今できるように
なっちょる。そんな生き方がしたいんじゃ」
勘助「己を裏切らねばよいのじゃ。己がこうしたいと願うことの
ためには人を裏切ることもあるのじゃ」
対照的な二人の考え方ですね。いかにも謀略に長けた勘助らしい
と思わされます。物語としては勘助のようなキャラには魅力も
感じますが、根本的に私は平蔵タイプ。もし私が戦国の世に
生まれていたなら、勘助とは対立しただろうな、と思わされます。
一方で甘利寅泰との会話では
勘助「一つの負けが後の百の勝ちを生むこともあります」
甘利「戦の勝ち負けとは誰を裏切ったか裏切られたか、ではない。
また生きるか死ぬかでもない。何を守り、何を失ったかじゃ。
守るものあらば、いかにしても勝たねばならん。それが戦じゃ。」
と、これまた対照的に論じ合っています。信念としては甘利の考え
はいいと思うのですが、勘助の様に冷静に考えていかないと国の
運営はできなかったのでは、と思わされますね。
主君の武田春信は戦に負けることを恐れています。勝ち続けた
ことで、戦う事への恐れをなくし、代わりに負けることへの
恐れが生じた、と由布姫は言っていました。そのせいもあって
春信は堅固な城を築きたいと家臣達に言うのです。
うまくいきすぎた時の恐怖感というのはありますよね。たとえば
野球であと1回でノーヒットノーランと言う時のピッチャーの
心理状態なんて恐怖に満ちているでしょうね。私はそこまで何かが
うまくいった経験というと最初の彼女とすごくうまくいっていた
時に感じたことがありましたね。結局崩壊しましたけど(涙)
甘利寅泰は平蔵を通じて村上義清に内通してしまいました。
これが何かの計略によるものなのかどうか、来週は甘利と板垣信方が
戦死するエピソード「両雄死す」です。お見逃しなく。

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